土
26
3月
2011
以前にメグ・ライアンとトム・ハンクスの恋愛映画「ユー・ガット・メール」を取り上げた時、コメント欄で触れた、もうひとつのメールのやりとりを介した恋愛映画「(ハル)」について書きたいと思います。
(ハル)
いつもコメントを頂戴するkankoさんと、以下のようなコメント欄上のやりとりをしました。
(私)kankoさんは森田芳光監督の「ハル」はご覧になったことありますか? You've Got Mailより少し前の映画ですけど、これもメールのやりとりによる恋愛物語です。kankoさんが言うように、恋の駆け引きとかはYou've Got Mailのほうが堪能できるけど、「ハル」は、メールのやりとりをするうちに徐々にまだ見ぬ人に心惹かれていく、という感じがとってもよく出ていて、最近もラストシーンをみてやっぱりジワーンときました。ダイアルアップ接続のピー、ギャーって音も懐かしいし、Niftyのフォーラムとか出てくるし、ブロードバンド時代には古臭いかもしれないけど、とっても上質な映画です。機会がありましたら、こちらもチェックしてみてください。おススメです(いつかブログでも取り上げたいです)。
(kankoさん)「ハル」ですか?まだ見ていません。ダイヤルアップはまさに私の時代です。あの音ピーギャーですよね。耳に残っていますよ。その辺もチェックですね。機会があれば見てみます。ありがとうございました。You've Got MailのIBMのPCは、最近見かけませんねえ。?お互いモバイルPCだったら、また違う展開も見られるなあ!などと現在の状況に置き換えて考えてもみたkankoです。(^_^;)(笑)
ということで、「(ハル)」の紹介です。まずは、amazonの内容紹介から: 人生に行き詰まりつつあるサラリーマンの速見(内野聖陽)は、「ハル」というハンドルネームでパソコン通信を始め、やがて「ほし」と名乗る人物とのメール交換が始まる。しだいに「ほし」が女性(深津絵里)であることがわかり、彼女もまた、人生に悩みつつ日々を生きるひとりの若者であることを知る…。 森田芳光監督が、まだメールという言葉が一般的でなかった1995年に、お互い顔も知らぬまま恋に落ちていく男女の姿を、画面いっぱいのメール文字を中心にしながら描いていくという実験的要素と、時代を先取りする卓抜したセンス(アメリカ映画『ユー・ガット・メール』よりも早い)で繰り広げていくラブストーリー。主人公ふたりがさまざまないきさつを乗り越えて、ようやく出会うラストシーン。そこでの台詞の美しさたるや!
うーん、うまい! 映画評論家(的田也寸志)の紹介文だけあって、必要な要素はきちんと詰まってますが、手元のノベライズ(扶桑社文庫。絶版)から、最初のほうの「画面いっぱいのメール文字」をいくつか引用してみましょう。
主人公の速見昇(内野聖陽)は、付き合っている恋人が映画好きなので、彼女との話題探しが目的で(おそらくニフティの)映画フォーラムに参加します。ハンドルネームは、自分の名前の最初と最後の文字から(ハル)にして、チャットルームに入ります。
ハル(内野聖陽)
(ハル)こんばんは
(日劇)こんばんは>ハル
(台風)おーこんばんは>ハル
(ほし)こんばんは>ハル
(ハル)僕、初めてなんですヨロシク
(日劇)ハルはどんな映画好きなの?
(台風)むーどんな女優が好きなの?>ハル
(ハル)よくわかんないんですよ
(日劇)名前が覚えられないんだろ>ハル
(ほし)日本の女優なら誰が好き?
どうです? 90年代にパソコン通信にはまっていた人にとって、このチャットルームのやりとりはかなり懐かしいのでは?(私は当時ほんの少ししかやらなかったので、それほどではないのですが) ともあれ、この書き込みがきっかけで、ハルのもとへ1通のメールが届きます。
1.(ほし)
題名「初めてのメール」
メールでは初めまして。。。まだパソコン通信を始めたばかりのようですね。始めは慣れない事も多いし、みんなが勝手な事を言っているので嫌になるかもしれないけど、我慢してつき合った方が良いよ。色々な人の考え方が僕には勉強になります。顔や形が分からないので気が楽ですよ。
これにハルが返信して、わからないことのひとつを教えてもらう。それは「会話の途中で時々出てくる顔のようなマークのような物」=(^_^)について。(ほし)に教えてもらって、さっそく使ってみる場面もなかなかかわいいです。
(日劇)ラストはもっと落としてほしかった
(ビンゴ)そうでしょマルクス兄弟が泣きますよ(>_<)
(日劇)マルクス兄弟が出てくる?
(ハル)(^_^)(^_^)(^_^)
(日劇)わかって笑ってるのか?>ハル
(ほし)(^_^)
(台風)ほしとハルがおかしいぞ
こうして、ハルとほしは徐々に映画フォーラムを離れ、直接のメール交換にうつっていきます。都内に住むハルは、大学時代にアメフト選手でしたが、けがで引退を余儀なくされ、アメフトの関係で入った会社ではがんばってもがんばっても空回り、アメフトの縁でつきあった恋人にも捨てられ、そんなとき、ほしとのメール交換に励まされて気を取り直していく。一方のほし、盛岡在住の藤間美津江は、恋人を事故で亡くし、「彼との思い出だけで生きていこう。もう恋もしない、結婚もしない」と思い詰め、人生の見聞はパソコン通信でいい、というふうに考えていましたが、ハルとのメール交換を通じて、徐々に癒されていくのです。その過程をとても丁寧に描いているのが、この映画の一番の魅力でしょう。
ほし(深津絵里)
そんなに有名な映画でないのに、amazonのレビューをみると、この映画のことをとても好きな人が多いのがうかがえます。いくつか紹介しますと、、、。
素敵な恋愛映画です! この映画の魅力は、遠い他人同士がネットで知り合い、ネットでしか出来ない会話を続けるなかで、知らず知らずにこころが繋がっていくことの幸福感につきると思います。深津絵里、内野聖陽のキャラクターにも好感が持てましたし、ごくシンプルな場面を素晴らしいクライマックスに仕立てる監督の手腕にも脱帽です。
圧倒的な深津さんの存在感 二人の出会いから、心を通わせていく過程が丁寧に描かれて
います。いろいろな悩みなんかを相談できたり、ネットの心の交流を通じて相手に思いを寄せる、いまとなってはよくある設定かもしれないけど当時はとても新鮮だったと思います。好きなのは新幹線にのった一人と、外での一人がすれ違うときにお互いをしっかり見つけたところと、ラストシーン★ ラストの深津さんの表情とセリフがとにかく素晴らしいのでこれをみるための作品かなって気もするくらいです。おすすめ
懐かしい 私自身、こういう事を経験しているので、とても共感出来た作品。文字だけでヒトの気を惹いたり惹かれたり。最後の駅のホームのシーンは自身と重なって見えて、グッと来るモノがあった。
いかがですか? これは見逃せない映画でしょう? ネット上は、とても短い予告編しかありませんでしたが、きっとレンタル屋さんを探せば、隅のほうに見つかるはず^^ 特にみんなが称えるラストシーンを、ぜひ見ていただきたいと思います。